実施事業者
株式会社トラジェクトリー
実施協力
えちごトキめき鉄道株式会社
実施期間
2023年10月～12月
概要
この実証事業では、ドローンを用いた鉄道インフラの保守・点検システムの開発とその実証実験に焦点を当てています。レポートでは、鉄道施設の保守や点検におけるドローンの活用可能性と、その利便性・効率性を検証しています。特に、3D都市モデルを利用し、安全で効率的な点検を実現するためのシステム構築を目的としています。
背景
従来のインフラ点検では、鉄道施設を人が現地で目視で確認する方法が主流でした。しかし、老朽化が進むインフラ施設に対する保守・点検作業は、労力と時間を必要とし、特に市街地での安全な作業は難しい課題です。このため、点検業務の省力化と効率化が求められています。
目的
ドローンを使った鉄道インフラ点検システムを開発し、安全で効率的な点検作業を実現することです。3D都市モデルとドローンの活用により、従来の点検業務を効率化し、より精密なデータを取得することが目指されています。
手法
3D都市モデル
鉄道設備の3Dモデルを用いて、ドローンの飛行ルートを生成し、対象施設の管理・点検を行います。
ドローン飛行管理
ドローンの自動飛行による写真・動画の撮影、鉄道の位置情報を基にした動的なリスク回避、飛行ルートの自動生成システムを構築しました。
データ管理
ドローンで撮影した写真や動画を3D都市モデルと紐付けて管理し、効率的な点検計画の策定に利用します。
結果
ドローンを使用することで、鉄道施設の高所や危険箇所での点検作業が効率化され、地上からでは確認しづらい場所でも撮影や点検が可能になりました。また、3D都市モデルと組み合わせたシステムにより、飛行ルートの自動生成や安全性の確保が実現しました。
結論
ドローンを利用したインフラ点検システムが、鉄道施設の点検業務において大きな効果を発揮することを示しています。ドローンと3D都市モデルの組み合わせにより、効率的で安全な点検作業が可能となり、作業者の負担を軽減することが確認されました。また、今後の点検業務においても、ドローンを活用した新たなビジネスチャンスが期待されます。
出典元
https://www.mlit.go.jp/plateau/use-case/uc23-20/
