GPSの原理

ドローンには飛行している位置を知るために、GPSが搭載されています。

 

GPSの原理

GPSの原理は三角測量です。

3点からの距離をrとすると、rはGPS電波の伝送速度(光速)cと時間tの積で算出されます。

このため、GPS衛星は正確な原子時計を搭載しています。

GPS衛星は高度2万200kmの上空を12時間周期で地球を周回する軌道を回っています。

秒速4kmを超える高速でGPS衛星は移動していますが、正確な時間を必要とするGPSでは、高速で移動するGPS衛星内の時間が遅くなるアインシュタインの相対性理論が無視できなくなり、時間の進行速度が遅く設定されています。

 

GPSの高度

GPSの高度の決め方については、地球が楕円体であることも影響しています。

GPS座標は地球の重心に原点を持つ3次元座標系が用いられます。

これはWGS84楕円体と呼ばれ、アメリカ国防省が決定したものです。

日本の測地系座標は2002年4月からITRF94という地球基準座標系に変わり、GRS楕円体という楕円体で地球方面を表しています。

GPSのWGS84とGRS80の差はほぼゼロであり、測量レベルでも同一と見なすことができるほどですが、GPSで標高や高度を計測するときは、ジオイドと呼ばれる地球の表面を表す重力の等ポテンシャル面を使用します。

これは、日本の場合、東京湾の平均海面を基準にジオイド高という楕円体との差を決めています。

ジオイド高は重力ポテンシャルで決まるので、大きな質量を持つ山や山脈があると地表面が膨らんで大きくなります。

GPSの高さは標高と飛行高度の差にジオイド高を加えたものを表しています。

 

参考:ドローンメカニズムの基礎知識

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