身近にあるGIS②(映画やドラマ、防災、新型コロナ)

映画やドラマでの活用

SFやアクション映画ではGISがよく登場しています。

2D/3Dで、デジタル地図が登場するシーンはすべてGISが使われているといえます。

 

映画やドラマで、CGが使われておりますが、現実世界の地図データに基づいて、自動的に都市景観を作り出すことができるようになっております。

これもGISの技術によるものだといえます。

 

現在の技術では、スマートフォンから人工衛星の軌道を確認したり、撮影した画像を確認したりすることができるようになっております。

しかし、静止衛星は高い解像度で観測するのは困難と言われています。

2010年代後半以降に商用分野で超小型衛星が打ち上げられて、現在では全世界を解像度約1mで毎日撮影しており、最短で数時間後に画像が確認できるようになっております。

上空から地球を観測することをリモートセンシングといい、取得した情報からデータを作成し、分析を行うのがGISの役割です。

 

防災でのGISの活用

災害の教訓として、各地に伝わる自然災害伝承碑が注目されています。

伝承碑は過去にその土地に発生した被災の情報を示したもので、未来へ防災の大切さを伝えております。

2019年には、2万5千分の1地形図の新しい地図記号として、自然災害伝承碑が追加されました。

 

災害も地図上に示すことで、被害の分布が一目で把握できます。

日本のGIS発展の契機は1995年の阪神淡路大震災と言われています。

 

自治体などから、水害などの災害が発生した際に、どの場所が危険な区域にあたるか、避難所がどこにあるのかといった情報を示したハザードマップが提供されています。

ハザードマップの作成にもGISが活用されています。

河川の流路や標高などを分析し、降水量により浸水範囲や時間などをシミュレーションし、地図を作成することができます。

提供方法も紙以外にGISを活用したWeb地図が利用されています。

 

新型コロナウイルス感染症対策

新型コロナウイルスの感染者数など、保健・医療分野や感染症対策などでもGISが活用されています。

新型コロナ感染症の感染者数の情報について、地図に数値やグラフを混ぜて、端的に伝えるダッシュボードとして視覚化し、一目で状況が分かるように整理した研究チームがありました。

 

東京都では、事業者向け東京都感染拡大防止ガイドラインを始めとした対策を行った店舗や事業所を登録して、デジタルマップで登録していました。

札幌市では、新型コロナウイルス感染症対策の一環で、大学と連携してGISを活用していました。

療養者にスマートフォンなどで経過状況を入力していただき、データを収集していました。

収集したデータはGISを介して地図上で可視化して、リスクに応じた感染状況を把握していました。

 

参考

最新GISのビジネス活用がよ~くわかる本

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