ドローンの種類と特徴
ドローンの使用用途として、
・空撮やレース用などのホビーユース
・点検や測量、農業や物資輸送、商業空撮と行った業務用
・偵察、攻撃、輸送などの軍事用
があります。
また、ドローンを形で区別すると、以下のようになります。
・空中を飛行するUAV(飛行型ドローン)
・地上を飛行するUGV(地上走行ドローン)
・水上を移動するUSV(水上ドローン)
・水中を移動するROV(水中ドローン)
①UAV
飛行型ドローンのUAV(Unmanned Aerial Vehicle)は、回転翼機、固定翼機、VTOLがあります。
回転翼機
ローター(回転翼)に生じる推力で飛行するドローンです。
特徴は下記のとおりです。
・人の立ち入りが危険な区域でも侵入できる
・比較的小型かつ軽量
・垂直離着陸ができ滑走路が不要
・ホバリングが可能
マルチコプターとは複数の回転翼を持つドローンです。
マルチコプターはプロペラのサイズや数が増えるほど、最大積載量が大きくなります。
固定翼機
大きな翼を持つ飛行機の形状をしたドローンです。
特徴は下記のとおりです。
・回転翼機よりも速く飛べる
・エネルギー効率が比較的優れている
・飛行が天候に左右されにくい
固定翼機は長距離の移動や長時間の滞空に向いているため、広範囲の測量や調査などの用途に用いられます。
しかし、固定翼機は回転翼機のように垂直に離着陸することができないため、離着陸には滑走路のような広いスペースが必要です。
VTOL機
Vertical Take Off and Landing機は近年増えている機体です。
有人機ではオスプレイが一般的に知られています。
VTOL機は垂直離着陸のできる回転翼機と高速巡航のできる固定翼機の両方の良い点を併せ持つ機体です。
特徴は下記のとおりです。
・滑走路のような広いスペースを必要としない
・長距離、長時間の高速移動ができる
・バッテリーや燃料の消費が少ない
・ホバリングができる
2022年12月よりドローンのレベル4飛行(有人地帯での目視外飛行)が解禁され、VTOL機の普及に期待が高まっています。
広範囲の監視・マッピングや物流におけるラストワンマイル、山間部や河川での業務などでの活用が期待されています。
②UGV
UGV(Unmanned Ground Vehicle)とは、主に陸上で利用される無人地上車両のことです。
特徴は下記の通りです。
・最大積載量が大きい
・低速で精密な位置決めができる
・路面状況や障害物に左右されない
UGVは物流や搬送、巡回、救助、探索、収穫などの分野で用いられています。
2023年4月、道路交通法の一部が改正されて、遠隔操作によるUGVの公道走行が認められています。
ただし、遠隔走査型小型車として公道走行させるには、下記の条件の遵守が必要です。
・最高速度を時速6kmとする
・機体のサイズを奥行き120cm、幅70cm、高さ120cmとする
・歩行者と同じ通行方法をとる
・走行、操作場所やロボットの仕様などを都道府県公安委員会に届け出る
③USV
USV(Unmanned Surface Vehicle)は無人水上艇と呼ばれ、自立型(ASV)と遠隔走査型(ROSV)に分けられます。
ASVは自立型の無人潜水機と母船または陸上基地局間の通信を中継するために用いられることが一般的です。
一方でROSVは湖、河川の水深測量や海洋調査に用いられます。
USVはUGVやUAVなどに比べて製造コストがかかるため、導入事例、製造数ともに比較的少ないのが現状です。
④ROV
ROV(Remotely Operated Vehicle)は水中を移動する遠隔操作型のドローンです。
ROVはコントローラーと探査機がケーブルでつながれており、電力や各種の信号を探査機に送ることで、母船や陸上にいながらリアルタイムで海底の状況を知ることができます。
ROVでは、母船直下の海底で回収や設置の作業が行えます。
ドローンを構成している部品
ドローンを構成する主な要素は、フレーム、フライトコントロールシステム、バッテリー、モーター、ブレードです。
また、ジャイロセンサや加速度センサなどの各種センサや操縦指令を受ける受信機も必要です。
そのほか、物件を投下する機体であれば、救命機器などを落下させたり、農薬の液体などを散布したりする装置がつく場合もあります。
ドローンの基本操作方法
ドローンの基本操作はコントローラーの左右にある2本のスティックで行います。
スティックでは、機体の上昇・下降、前進・後進、右に移動・左に移動、左回転・右回転の4種類の動作が可能です。
それぞれの動きは、スロットル、エレベーター、エルロン、ラダーといいます。
コントローラーのモードはモード1、モード2の大きく2つの種類があります。
日本のラジコンヘリにはモード1が採用されています。
モード2のほうは主に海外で採用されており、直感的な操作がしやすいため、初心者にはモード2がおすすめです。
参考
ドローンビジネス成功の方程式