最近のドローンには空中停止する機能がついています。
空中停止を実現するには2つの機能が必要です。
1つはドローンが空中でひっくり返って落ちない機能です。
これは姿勢制御機能でドローンの姿勢をジャイロセンサーや加速度センサー、磁気センサー、GPS、視覚センサーなどで制御しています。
2つ目は指定された空中での位置をキープし続ける機能です。
静止状態で空中に浮かんでいるものは空気抵抗もほとんどないため、あらゆる抵抗がない状態です。
そのため、ドローンはほんのわずかな力でも動いてしまいます。
空中停止を実現するには、ほんの少しの空気の流れで動いてしまうドローンを元の位置に戻す修正作業を常に行っている必要があります。
ドローンが元の位置に戻る方向に進むためには、その方向に機体を傾けなければなりません。
するとドローンの姿勢を水平に保つ作業ができなくなります。
この矛盾を解決するために、水平に保つことを重視して、実用耐風範囲を低く設定したり、位置を保つことを重視して積極的に姿勢を傾ける制御をする代わりに、搭載するカメラはジンバルに載せて、カメラだけは水平に保つ方式を採用したりしています。
参考:ドローンメカニズムの基礎知識