空中ではドローンも簡単にひっくり返るため、ジャイロで傾きを検知してバランスをとっています。
ひっくり返らないために、傾きを検知すると元に戻すような制御が必要になります。
傾きの大きさや速度の大きさを知るにはジャイロが必要になります。
ドローンに搭載するジャイロには精度はそこそこですが、超小型軽量で安価な振動式ジャイロが広く使われています。
ひっくり返らないためにジャイロで傾きを検知して姿勢の修正をする制御をするようになりますが、MEMS技術を使用した超小型軽量の振動式ジャイロが開発されて初めて小さなドローンにも搭載できるようになりました。
ジャイロはドローンを水平に保つためには必要ですが、水平かどうかは検知できません。
そのため、最初にドローンの水平の位置をジャイロと一緒に搭載されている加速度センサーで重力方向を検知し、その方向を鉛直方向として水平方向の初期値を決めています。
水平面の角度は、飛行中にずれてくるため、制止しているホバリング時などの状態を使って、加速度センサーからのデータで慎重にフィルタリングして補正しています。
慎重にフィルタリングする理由は、加速度センサーは重力と遠心力などを区別することができないため、遠心力や抵抗による減速加速度などが働いていない状態を選んで補正する必要があるためです。
参考:ドローンメカニズムの基礎知識